略 歴

原沢 進
1931(昭和 6)年 長野県飯田市生まれ、
1956(昭和31)年,東京大学大学院修士課程修了、工博、日本原子力研究所研究員、
立教大学原子力研究所教授、同研究所長、
JICA専門家、IAEAトレーニングコース講師、
日本学術会議原子力工学研究連絡委員などを経て1997(平成9)定年退職
現在、立教大学名誉教授、

著 書

「原子力の基礎」(1962年),「原子炉入門」(1963年),「ラジオアイソトープ」(1979年),
(以上コロナ社)、「情報といのち」(2000年、露満堂)など

 エピソード

結婚式は座禅の師、飯田利行駒澤大学教授(当時)に式師をお願いして仏式で行いました。その後20年後、JICA専門家として、1年間マレーシア国へ研究指導で派遣された時、私は仏式で結婚式をした皆に話す羽目に陥りました。次のような会話があったのです。

マレーシアの若い研究者「日本では、生まれたときは神道の神様、結婚式は最近はキリスト教の神様、死んだときは仏教の仏陀(ほとけさま)に頼ると聞 いていますが、頼りにするものが一生変わっていて、よく生きていかれますね。だから、変わらないものとして、エコノミーのようなものが必要なのですね」(その頃、日本人は、よく「エコノミック・アニマル」と呼ばれていました。) 
 私は痛いところを突かれたと一寸(ちょっと)とショックを受け、自分の結婚式について、告白する気になったのです。
私「幼い頃から死ぬことが異常に怖かったので、キリスト教や仏教、哲学などの本を読んだり、自分で考えたりして、大学を卒業する頃には自分の頼るものを持つことが出来たと思えるようになりました。それが仏教だったので私は結婚式を仏式で行なったんですよ。生まれつき、頼るものが決まっているイスラムの国と違って、各人が自分の責任で、頼るものを決断して決めているんだよ。今、私は自然科学と仏教を共に頼りにしている。」
研究者「日本には、そういう方もいるのですか!」 以後、私を見る目が変わったように感じました。

現在、考え
ていること

現在では、人の力を超えた大きなエネルギーの働きである自然(法則)に’私の死’を委ねることができるように感じています。今、死の恐ろしさは幼い時に比べて桁違いに小さくなりました。これで、これからも元気に歳をとっていけるものと思っています。

 TOPページへ  ホームページにもどります。